2020年12月1日(火)/静かな場所、体こわばる

今日から週3日フルタイムで働きに出る。派遣で働くのってどんなもんなんだろう。「派遣さん」とか呼ばれるのを想像して気持ちが暗くなる。自分が正社員のときに「派遣さん」に対してうっすら持っていた感情がはねっかえってくる。身近な差別。

 

ベンチャー企業だと聞いていたので、入るや否か即業務、みたいなスピード感かと思いきや、今日はまず、研修として会社の方針やコンプラについての動画を見るということらしい。

 

動画のなかに、Slackの使いかたを説明してくれているものがあった。自分はちらっとしか使ったことがないので、Slack内の文化があまり身に付いていない。

 

「自分宛のメンションにすぐ返信できない時は、まずリアクションしましょう。既読無視なのか、考え中なのかわからないと、投稿した方は不安になり、余計なコミュニケーションが生まれます」との説明を聞いて、勝手に2020年を感じた。

 

メールでも、LINEでも、メッセンジャーでも、DMでも、そのツールの文化を知らないだけで相手にそっけない印象を与えてしまうことがある。Slackにも適応できるよう努力しますが、リアクションのスタンプが多すぎてむずい。あんまりカジュアルなスタンプを使うのも図々しい気がして……こういうふうに、すこぉしずつ時代からはみ出していくんだろう。妙な感慨。

 

「公共の場で自社名や取引先について話す場合はイニシャルにしましょう」という忠告もあって、そういえば最初の会社はその辺がずるずるで、「こないだ浜松町で飲んでたら、知り合いじゃないけどイカリさんの部署の人がいましたよー」と出版社の営業の人に言われたことがあった。

 

そんな研修動画を見たり、諸々の設定をしたりしていたら就業時間が終わった。思っていたよりも規模が大きい会社だと分かった。業務自体は編集したり書いたりなので、普段と大差はないけれど、会社全体がメディアではないせいなのかなんなのか、オフィスが静かで体がこわばる。

 

ぜんぜん悪い会社ではなさそう。だけど、個人の仕事を増やそう。と思いながら帰った。