2021年3月26日(金)/古けりゃいいってわけでもないけど

心の澱を排出するために日記を書いている。今週はまだ一度も書けていなかったから、きっと心の底には澱が溜まっている。自覚する前に、ちょこちょこと掃除するのが理想です。

 

心の澱を排出する他の手段に、人と他愛なくおしゃべりすることが挙げられるが、仕事以外は特に誰ともおしゃべりせず、連日店の前まで行った立ち飲みも、定休&混雑で入れなかった。遊びが足りない。配信とかTVerを見たりラジオを聞いたりはしてるけど、もっともっとどうでもいいことがしたい。別におもしろくもない、なんでもないことをしたい。

 

しいて言えば、今週自分で髪を染めてみたのが、いちばんいい感じにどうでもよく、楽しい時間だった。

 

会社で目の前に座るMさんの毛先が青く染まっていたので、「え、めっちゃいいですね!」と興味津々で聞いてみたら、自分で染めたと。送ってくれたAmazonのリンクをみてみたら、韓国製の可愛いトリートメントで、染めて8日間だけ色がキープされるものらしく、しかし1,100円って安すぎてちょっといぶかしい……けど評価を見る限り悪くなさそうだったので即ピンクを買って、翌日届いた。受け取るや否や試してみたら、染まるには染まったけど、もっともっとピンクにしたい。ちょっと色を入れたことでかえって欲が高まった。そのうち美容室に行くしかない。

 

しかしなにより、髪色を8日間だけ変える1,100円のトリートメントの情報交換そのものが、17歳的で楽しかった。実際の自分の17歳を振り返ると、たしか髪を染めることには興味がなく、うっかり切りすぎた髪の毛をどうしたら早く伸ばせるかの方が切実な問題だった。「2001」と言うシャンプーを使えばいいらしいと雑誌の広告で知って買ったか、お金がなかったからその類似品で我慢したか、そこははっきり覚えていない。

 

あと今週よかったのは、3月31日で50年間の営業を終えるローズガーデンに行けたこと。数回しか行ったことのない私の側が、妙に感傷的な気分なのとは対照的に、マスター(と思われるおじさん)も奥さん(と思われるおばさん)も、昼から飲んでる常連のおじさんたちも、いつも通りなのがよかった。ちょっと考えたら、閉店数日前からそんな物思いに浸ってる方が変なんだけど。味つけだけじゃなく、空間そのものにも心底落ち着く何かがある。閉店後は娘夫婦が中華料理店を始めるらしいが、あまり大幅に改装しないで欲しい。勝手な要望だけども。

 

そういえば、南口の中野屋も3月31日に閉まる。昼は立ち食いそば、夜は立ち飲みのお店で、こちらもまた古い。どこかに向かう前にさっと何かを食べておきたいけど駅ナカのBECKSではなんとなく味けないなって気分の時、たまにそばを食べに行っていた。正直言って美味しいかというとそうでもなく、でも無愛想なおじいさんがそばを茹でてる感じや、ガサガサとした音でAMラジオがかかってるのがよかった。アザミやブリックも閉まったし、中野の古いお店がどんどんなくなっていく。中野サンプラザも数年したら解体される。長く続くお店や建物を求める人は、どこに住めばいいんだろうな。