2021年4月30日(金)/40万の使い道

今日は親知らず抜歯の前哨戦?として、歯石を取ってきた。6年前にやってもらって以降初めてだけど、前回の記憶よりもだいぶ詳細にみてくれた。歯茎にちくちくと針を刺されながら、出血率とかをみてもらって、その後もちくちく刺されながら歯石を取ってもらった。「痛かったら教えてくださいね〜」と何度も言ってくれたけど、痛さが妙に気持ち良くて、黙ってその痛さを味わった。うまくいえないけど、施術?してくれた女性も不思議と楽しそうだった。歯石なんて汚物なんだから、楽しいはずもないんだけど。それにしても体の一部を他人に預けている時間には、微妙な甘やかさがあります。

 

親知らずを取ろうと思ったのは、マスクをしている間にやっちゃいたくなったからだけど、今日みてくれた女性からは、マウスピース矯正も勧められた。確かにマスク中にやるのは良さそう。40万円でできると言われた。口ぶりからして40万円と言うのはどうやら安いみたいなんだけど、今の自分にはポンと出せる金額でもない。

 

じゃあ誰かに40万円をポンと渡されて、歯列矯正には使うかと言うと、たぶん使わない。脱毛もしたいけど、それもやらなさそう。現実的なことを考えると、生活費としてだらだら消えていくという一番つまらない使い方になると思う。でも、もし一個の目的のために使い切るというルールがあったら、自費出版でなんかを作りたい。40万円だと、どんなものが何部くらい作れるのかわからないけど。

 

誰の役にも立たず、中立でもなく、正義でもないものを書いて、どなたかにお願いした素敵な絵か写真をあしらい、わざわざ紙に印刷して、値段をつけて売りたい。ウェブメディアは全方位に気を使うので疲れる。これまで行き場がなかった気持ちを置く場所がほしい。こないだものすごく久しぶりに、原稿がゲラになって戻ってきたときの高揚感をまた味わいたい。書きたいことなどなく、紙に刷ってみたいという気持ちだけがある。手触りのあることがしたいだけ。