2022年1月29日(土)/個人的なできごと2021

昨日ようやく年賀状のお返事を出せた。

もう一つ、1月中にはと思っていたのが2021年の振り返り。 1月中旬に一度書きかけてやめた。最初は映画とか本とかをベースに書こうとして、Twitterとアプリの日記、ブクログとフィルマークスを読み返し、作品を逐一メモし始めたら疲れてしまった。

そもそもよかった映画なり本なりの話はだいたいTwitterに一度書いていて目新しさがないので、ツイートとかブログに書いていない2021年のできごとを振り返る。

▪︎金髪にした

一度やってみようとうっすら思っていたのを、10月に実行することになった。覚悟の決まらないまま、美容師との話の流れでなんとなく。

しばらくは明るい頭髪に目が慣れず、似合ってるのか似合ってないのかもよくわからず、流されて金髪にしたことを後悔していた。最終的に決めたのは自分なのに、美容師を恨みもした。

1ヶ月くらいすると徐々に目が慣れて、まあ別にいいか、と思うようになったけども、会社の女性に言われた「随分ボーイッシュになりましたね」が引っかかり、今は上から赤っぽい色を入れている。赤っぽい色が脱ボーイッシュになってるのかは不明。自分は身長が高いこともあり、ボーイッシュにしてしまうとそれはもうほとんど男。

それにしても、ブリーチしたとてカラーはすぐ落ちる。ものの2週間で最初の色と変わってしまうことは、やってみるまで知らなかった。髪の毛のケアはめんどくさいし楽しい。ブリーチしてきれいな髪を保ってる人がいると、どうやってケアするか質問するようになった。

▪︎低容量ピルを始めた

PMS治療に効くと知りながらも、なんとなく気後れしていた低容量ピル。去年産婦人科の先生を取材したことをきっかけに、試してみることにした。記事を作ったりそのために取材をしたりすると、その対象が急に自分ごと化する。

試してみて思うのは、「20代から飲んでおけばよかった!」。1週間前に来る、ズドンとした暴力的な食欲。前日に来る、異常な緊張感や不安感。それらがかなりゆるやかになった。

このことは自分の生活にとって小さな革命だったので、同性の友だちに会うと進んでこの経験を話した。とっくに使っている友だちもいれば、ピルへの抵抗感を持ってる友だちもいて、反応はさまざまだった。

自分自身、ピルへの漠然とした恐怖心や偏見があった。ピルを飲むことは自分の健康のためなのに、避妊効果の解釈を「男性の快楽のため」として見る向きがあるのは勘違いではないはず。その偏見のせいで、自分のように心身への負担からの解放が遅れる人がいるなら、その誤解はできるだけ解かれるべき。どんな目的であれ、自分の体を自分で管理するだけの話なんだから。

でもどうなんだろう。1983年生まれ現在38歳の私は、旧式なジェンダー意識と新しいジェンダー意識の狭間世代にいると思う。だからいま20代の人たちはそんな昔の考えにとらわれずに、自分の体を大事にできているのかもしれない。そうであってほしい。

ちなみに、40歳をすぎると低用量ピルを飲むためにはより頻繁な検査が必要になるそうだ。血栓症のリスクが高まるらしい。とりあえずあと2年はこのままお世話になるつもり。

▪︎子育てしてる人向けのウェブメディアで働いた

派遣会社からの紹介を受け、ジェンダーにまつわる記事が書けるなら、と働くことにした。私に子育ての経験はない。

ピルの項目にも書いたけど、記事を作るためにはそのテーマを自分ごと化する必要がある。周りに子どもを育てる友だちがいないわけではないけれど、彼女たちの状況を「自分ごと」として考えたことは一度もなかった。冷たいようだけど、本当のことだから仕方ない。

とある知り合いの女性が「生まれたばかりの子どもを一人で見守り続けないといけない緊張感がつらかった」と言っていたのも、そのときには本当にピンと来ていなかったけど、今なら少しはわかる。

そして、社会が子育てをする女性に冷たいということも、前よりはずっとわかるようになった。

だけど、「子どもを持ちたい」という気持ちについてはいまもわからない。私は、子どもを産むことを自分が圧倒的な加害者になることだと捉えて恐れてきた。それは自分の未熟さにも繋がる話だと思う。だから、「子どもを持ちたい」と願う人に対しては、眩しさや憧憬に似た思いがある。と同時にもしかしたらそこには微量の嫉妬も混じっているかもしれない。この複雑な感情を拡大させていけば、その先には「お前が好きで産んだのに文句言うな」と子育てアカウントを攻撃する人たち(驚くほどいる)の憎悪に繋がるかもしれない。

だけど、それでも、「子どもを持ちたい」と思って実行した人が肩身の狭い思いをするのは絶対違う。ベビーカーが憎い人は、自分で自分の心の中を覗くべきだ。子どもを育てる女性におのれの憎悪をぶつけるのは完全に間違い。

子育てメディアに携わるようになってから、駅や道で困っている子連れの女性を見ると助けたいと思うようになった。自分が子どもを持つのにためらいがあっても、子どもや母親である人たちにはやさしくしたい。

それなのに、かえって邪魔で迷惑じゃないか、不審に思われるんじゃないか、などの思いが先立って行動に移せない。取材で「ベビーカーで電車に乗ったら嫌がらせされて、だんだん家の外の人は全員敵に見えるようになった」という話も聞いた。子育てに冷たい社会において、母親が他人をやすやすと受け入れられない気持ちもわかる。

どうしたら、この溝が埋まるんだろうと最近よく考えている。

 

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2022年にしたいことは、食いしばりの治療(最近悪化してるのかエラが張ってきた)、枕のオーダーメイド(安眠を極めたい)、カーテンの新調(ずっと横幅が足りていない)、誰かとの親密な関係性の構築(それが恋人ってことなのかどうかはよくわからない)などなど。ストレスをうまくいなす一年にしたい。